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不良番長 口から出まかせ

一九七〇年に東映で公開された野田幸男監督作です。不良番長シリーズ第十弾です。

 不良番長こと梅宮辰夫、山城新伍、先日亡くなった安岡力也、ルーキー新一たちはいかだに乗っていた。
 アメリカに向かうためだが、たどり着いたのは関西の漁村であった。いかだでアメリカに行く発想が普通じゃない。
 そこは清川虹子率いる女人軍団がいた。画面いっぱいに出てくる女優たちにパワーを感じた。

 一~九までいた谷隼人さんは降板しました。鈴木やすしさんもだ。
 長い間レギュラーとして活躍した人がいなくなると寂しい気持ちでした。
 悪役は安倍徹で、笑いは南利明と由利徹という安心できる配役です。

 曽根晴美率いるジャンボ団とのバカバカしいバトルが繰り広げられる。
 わかりやすく、ありえない悪役ぶりである。禿げ頭にナイフ投げなどサーカスみたいな連中だ。
 安田大サーカスを思い出すな。

 曽根晴美に誘拐された大信田礼子はフランス帰りの帰国子女だが、実際はかなりのおちゃっぴいな性格であった。
 父親は代わりに金で引き取れと言われる始末。そしてそのまま梅宮たちとくっつく。

 最初は女人軍団を使って金を稼いだが、乗り込んできた清川虹子に売上すべてを持って行かれた。
 弱り目に祟り目か、カポネ団は素寒貧になる。
 それに腹を立てて、いかに安倍徹から金を奪うか算段するのもいつも通りだ。

 全編を通してギャグまがいの演出がさえる。
 身ぐるみはがされたカポネ団はゴリラの檻でゴリラと遭遇し、求愛行動に出たりした。
 最後の殺陣で不発弾をパチンコみたいに飛ばしたり、菅原文太がカウボーイのように馬に乗ってくるなど、ありえない、ばかばかしい演出の連続である。

 特に山城新伍さんの話術がさえる。
 ルーキー新一さんはちょいとなまりがあるがこれまたしゃべりがうまい。安岡力也さんもよい。
 ただ途中で参加した宮内洋さんは逆にパッとしない。

 大信田礼子さんのエキゾチックなスタイルに、コケティッシュな演技がよい。
 作中ではよく下着姿になるが、あまり体のラインは出ない下着なので、エロだが健康的だ。
 全編を通し、小気味よく、弾むように話が進んでいく。観ていて気持ちがよくなる作品であった。
不良番長 口から出まかせ [DVD]不良番長 口から出まかせ [DVD]
(2007/08/03)
梅宮辰夫、山城新伍 他

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