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盲獣対一寸法師 ネタバレ注意

江戸川乱歩の盲獣と一寸法師を石井輝男監督が映画化したものです。2001年にプレミア上映されましたが、一般公開はその3年後でした。実は最初に見た石井輝男作品がこれでした。

全体的には素人の私でも低予算だとわかります。脇役はほとんど素人が多く、劇場のシーンも観客のアップで全体を撮ってません。公園で死体を塗りこんだ石膏像に集まるシーンも石膏像のアップと野次馬の声だけですましてました。なら駄作なのかと言われると否定できない。ただこの作品はただの際物ではないと思ってます。 
 
盲獣は生まれつき盲目の男が、接触美術と称し、肉体的美女を自分が作り出した様々な女体のオブジェの部屋に連れ込み、快楽の果てに美女を殺害します。そして死体をバラバラにして風船に括りつけて飛ばしたり、雪だるまの中に隠したり、鎌倉ハムと偽り人に売ったりします。

私が最初に読んだのは創元推理文庫版でした。挿絵が竹中英太郎さんで、盲獣のイラストがすごく気持ち悪かったです。まるで作中の盲獣そのものでした。
もっとも後日乱歩作品を多く読み続けると、盲獣が面白く感じるから不思議です。でも慣れないと嫌いになるので注意してください。

 一寸法師は題名どおり一寸法師が犯人です。一寸法師とは小人症の人を揶揄した単語で、たぶん放送禁止用語かもしれない。

 盲獣は地獄で宮島ツトムを演じた平山久能さんです。ちょっと線が細いですね。挿絵の盲獣は中年くらいでポパイみたいな感じだったからイメージとは違うと思った。それでもしゃべり方はねちっこく、不気味な演技がさえてます。

一寸法師はミゼット・プロレスのレスラー、リトル・フランキーさんです。ちなみにリトルさん自身がしゃべっているわけではなく、吹き替えです。2002年8月に急逝されました。
一寸法師は曲馬団に入ってましたが、団員にいじめられてました。一寸法師の悲しげな表情は胸が締め付けられました。そして、一寸法師が小屋に火を放ち、狂気の笑い声を上げる姿は怖いです。これだけでも見る価値があります。
 
主役の小林役はイラストレーターのリリー・フランキーさんです。
他には石井監督の作品によく出ている薩摩剣八郎さんや鳴門洋二さんなども出演しています。ゲストには 明智役の塚本晋也監督のほかにいろんな監督がちょい役で出演してます。

 盲獣対一寸法師とありますが、二人は別に対決しているわけではないです。まあ、死体を晒し方を自慢しあっている感じですね。

 もともと盲獣には探偵役の人はひとりも出てきません。一寸法師は明智小五郎が登場しております。映画の最後に盲獣のアトリエで明智が絡むだけで、基本的に明智は一寸法師の事件だけ絡んでます。
最後には丹波哲郎氏が登場します。盲獣の首藤秋冬という芸術家に近い役ですね。名前は丹下博士と丹波氏に似せてました。物語の締めを丹波氏が締めたといえます。

この映画が石井監督の遺作となってしまいました。

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リリー・フランキー、塚本晋也 他

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