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天国と地獄

1963年に東宝で公開された黒澤明監督作です。原作はエド・マクベインのキングの身代金だそうです。

大手靴屋の常務権藤(三船敏郎)のもとに息子を誘拐したと電話がかかった。
しかし息子ではなく住み込みの運転手青木(佐野豊)の息子が誘拐されたのだ。
犯人は人間違いをしても淡々と身代金を請求してくる。

権藤は邪魔な人間を片付けるため株を手に入れようとするが、その矢先に誘拐事件が舞い起こる。そのくせ片腕だった川西(三橋達也)には裏切られ、債権者からは株を手に入れるための資金調達のために、自宅を抵当にかけていて、責められるなど苦労が堪えない。
三船さんがしょんぼりうなだれるシーンは初めてだったので新鮮でした。

戸倉警部(仲代達矢)と田口部長刑事ことボースン(石山健二郎)は捜査に執念を燃やしていた。
戸倉警部は一見きざなエリートに見えるが、内心は卑劣な誘拐犯を憎み、心身疲れている権藤に同情するなど人情あふれる好漢である。

犯人である竹内(山崎努)は終盤まで出てこない。精々冒頭で電話の声が出るだけだ。
竹内は誘拐の共犯者である麻薬中毒者を利用し、終わったら口封じに殺した。戸倉警部はまだ竹内が死体を確認してないと判断したら、共犯が生きていることを匂わせるため新聞記者たちに命じた。

竹内の不気味さを強調するシーンに、彼はミラーサングラスをかけている。麻薬街で女を拾うシーンに、女がそのサングラスに映るのである。

最後は竹内は捕まり、権藤をあざ笑うかために面会を望んだ。しかし権藤は竹内に対して憎しみではなく、哀れみの目を浮かべていた。死刑など怖くないと虚勢は張るも最後は泣き叫び、職員に連れて行かれた。
残るは権藤ひとり。竹内の咆哮で話は終わる。

三船さんがあまり活躍しない映画であった。しかし別な三船さんを見ることができた。洋服を着ているところは特に。いや、あくまで私が今まで見た三船さんのことを言ってます。

この作品で言う天国とは丘の上に立つ権藤の家であり、地獄は竹内の住む冬は寒い夏は暑いのいいとこなしのアパートだ。一応インターンで将来は医者になって大儲けできるだろうに、もったいないことをしてます。
もっとも儲からない医者もいるから、一概には言えないが。

当時はこの映画を模倣した誘拐事件が多発したそうです。
黒澤監督は誘拐罪の刑が軽すぎることに憤慨したそうですが、誘拐事件を呼び水とした結果はどう思っていたのでしょうか。
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(2013/08/02)
三船敏郎、山崎 努 他

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