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こころ 感想


 夏目漱石先生が1915年に発表した作品です。

 『私』が語り手で『先生』のことを語るお話です。上中下に分かれており、下は先生の遺書です。

 最初私は『私』という人を女性だと思っていた。なんとなくだがその人が繊細な気がしたからだ。
 なんともきめ細かい心理描写のため、語り手を女性と錯覚してしまったのである。
 なんとも早とちりであり、人には言えない失敗だった。この時点で暴露してますが。

 先生という人はどこか浮世離れした人で、世間のことがまったく興味のないと思われた。
 奥さんと二人暮らしだが、その奥さんはきちんとした性格で生活の面ではきっちりしているといえる。
 合わないように見えて結構バランスの取れた夫婦かもしれない。もっとも奥さんの一方通行なのだが。

 先生は学生時代Kという男と下宿で暮らしている。そこのお嬢さんはのちに先生の奥さんになる人だ。
 しかし先生は下宿のおかみさんにお嬢さんをくださいといい、それで結婚してしまったのである。
 大正時代はそんなものかとしみじみ思った。

 Kはお嬢さんが好きだったが、先生が先に告白してしまった。
 その後Kは自殺している。先生に寝取られたためだろうか。私は好きな人がいない気がする。
 そりゃあ女に興味がないわけではないが、本当に好きになった人はいないと思う。
 正直、人の付き合いが苦手なので嫁を貰ってもすぐ離婚されるのがオチだろうな。

 Kの死は先生の心に深く切り刻まれ、苛まれていた。
 それ故に自ら命を絶つ覚悟を決めてしまったようである。
 それも知り合って間もない『私』に遺書を送るのだから先生はよほど孤独だったかもしれない。
 自分と深く関わりがないからこそ遺書を送れたのかもしれません。

 私も自分は孤独だと思っている。自分の考えが他者とまるでかみ合わないのだ。
 それは同居している両親ですらそうだ。話がまったく合わないのである。
 もし私と深く関わりのない人がいても、私は自分自身の気持ちを明かさないだろう。
 死んだら意味がないからだ。死んだら終わりだと思っているからである。
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