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ハーレムバンディット 主人公は結構流されやすかった


 仙樹歴九八六年、ナウシアカ王国のジルヴィ村でマグナスは英雄となった。
 村の悪代官に天誅を下したためだ。彼は隣国のシュルビー出身だが、ジルヴィ村に懇願されたのである。
 そこで村長の娘ムーンはマグナスに処女を捧げる。報酬がないためだ。
 だが王国では代官虐殺の報が届き、タイターニアが討伐に赴くのであった……。

 マグナスはとても流されやすい人物でした。
 ムーンたち村娘たちに言い寄られ、断れずにいたからです。
 本来悪代官を殺したら逐電しろと兄に忠告されたのに、そのままずるずる居ついてしまったのだ。
 ムーンたちも若い男たちがおらず、種付けが必要という現実があったのですけどね。

 私も女性たちに言い寄られたらころっといっちゃいますね。
 それにせっかく関係を持てるなら持っておきたくもなる。
 代官殺しという大罪を犯したのだからこれくらいの役得は当然だと思うだろうな。
 それ故に王国から討伐隊が来て、あっさり殺されちゃうだろうけど。

 その点マグナスは男らしい。村を守るために一人悪役になったのだから。
 私ならすぐ人のせいにしてしまう。以前同僚に云われたときはショックだった。
 母親は自分の非を認めない性格なので反面教師にしていたつもりが、自分同じだったからです。
 タイターニアもマグナスの言い分を受け入れた。彼女も村人を殺したくないからですね。
 この辺は彼女も人格者であることが村を救う一因といえるでしょう。

 タイターニアは厳しい上司ですが誇り高い女性です。
 なんといっても人前で乳房を晒されても微妙だにしないのですから。しかも処女で。
 ちなみに彼女は国王グランベリーの姪です。本来ナウシアカは女王なのだが幼いから叔父が代理を務めてます。
 そのせいで二人の仲は非常に悪いです。グランベリーは悪人ではないのですが、政治が下手です。
 インフラ整備にすぐれていたが、早急すぎたため無理が生じたからでした。

 あとタイターニアの副官オルタシアが怖すぎです。
 ゴスロリ衣装はまだわかりますが、言動がエキセントリックすぎてついていけません。
 こんな彼女の処女をもらうのは勘弁してほしいですね。
 もっとも彼女は打算を含めてマグナスに抱かれましたが。

 最後ムーンたちがマグナスの子供を産んでいたことに驚きました。
 しかも一〇人。いくら迷惑をかけないと言っても、責任を取らなくてはならないでしょう。
 マグナスはきっちり責任を取ったようですね。これで逃げていたらヒルクルスとクレイモア並みのダメ人間です。
 ああ、私は絶対逃げ出すな。一人だけならまだしも、一〇人は無理だ。それ以上に相手がいねぇ!!

 ここ近年のハーレムシリーズは九〇〇年代の話が増えてきましたね。
 この話は最初ヴァルキリーの親世代かと思っていましたが、祖父世代でびっくりです。
 一〇三一年ではドモス王国と戦争せず従属同盟を結んだようだ。
 ナウシアカって他の国と違って血が流れてないんですよね。
 それ故にドモス王国においてイシュタール王国のようなのんびりした空気があります。

 でもそのゆったりした雰囲気が好きですね。
 ドモス王国だからといって殺伐としている必要はない。
 まあタイターニア即位前に血は流れたけど、それは許容範囲ですが。

 お気に入りのシーンはマグナスがオルタニアにイマラチオしてるところです。
 本人は不本意で、事故みたいなものでした。
 いわゆるトラブったといえます。
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コメント

[C268] お久しぶりです

江保場様の文章、いつも楽しく読ませていただいております。『セキレイ』記事など楽しみにしていただけに連載終了は寂しかったです。ハーレムもので楽しい作品があったらまた教えてください。
国王グランベリーはどこかでまた再登場してほしいです。長期的善政であり短期的悪政であるという背反は先生のこだわりが伺えて興味深かったです。単純なエンタメにするには不要な設定でなにかしたらの布石なのかもしれませんね。
悪代官をやっつけて万々歳という時代劇ならハッピーエンドであるところを物語の序幕にもってきて、政治劇、戦記物に移行するという斬新なストーリー構成に感心しました。そのなかでクライマックスがマグナスとハワードの友人同士の一騎打ちだったというのがよかった。ここは好きな場面でしたね。
政治、戦略、戦術、一騎打ちを一通り描き、ハーレムらしいハーレムを描かなかった今作は「ハーレムシリーズ」としては異色作でした。
しかし笑える場面が多くて読んでいてとにかく楽しかったのも事実。やはり自分は竹内ファンなんだと再認識。ブリッッジとかほんと爆笑しました(笑)。
私はオルタシアが気に入りました。痛可愛いというキャラをはじめてみました。キャラの造型力すげーなーと。
>>ドモス王国だからといって殺伐としている必要はない。
本当にそのとおりで、ドモスの天下統一の「ありかた」も、そのあたりが落とし所になるのかもしれません。もっともロレント死後のクラナリアvs本国派の確執、ましてセリューンの性的魅力だけで成立している二重王国のセリューン死後などを考えると、「神聖帝国」構想なんて捨ててしまえばいいのに、などと考えていまいます。しょせん初期の初期、『キャッスル』の成功以前の構想なんだから。
しかしまたまた長文になってしまいました。ほんとうにごめんなさい。
  • 2016-06-25 22:09
  • ハーレムシリーズ好き
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  • 編集

[C271] おひさしぶりです

 ハーレムシリーズ好き様いらっしゃいませ。

 普通なら悪代官を倒すまでの過程を描かれるものですが、今回は一気にかっとばし、タイターニアにつなぐのがすごい。
 クライマックスのマグナスとハワードの一騎打ちは燃えましたね。
 わたしもオルタニアは痛いと思いますが、同時にかわいいとも思えました。
 ドモスは世界征服を目指していますが、地域によってはロレントに忠誠を誓ってないところもあります。
 サーヴァントのオフィーリアみたいにね。
 ロレントが混乱するのは亡くなれば間違いないでしょう。どう落としどころを見つけるかが大事ですね。
 でもハーレムシリーズは先生のだから生命線すぐには終わらせないと思います。
  • 2016-06-26 05:26
  • 江保場狂壱
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  • 編集

[C272] 正義の対義語は別の正義

この作品を読んでそんなフレーズが頭に浮かびました。
グランベリー一派は単なる悪役と一線を画す描かれ方が印象的でした。タイターニアを決起させたオルタシアのやり方が余程悪辣に映ったのもありますが。国力の限界を顧みなかった点を除けばやろうとしていたこと自体は間違いではなかったですから。功を焦ったのはアルブリッチにせっつかれたからだと思います。元凶と書かれていたのは彼女の方でしたし。その彼女も負けが決まった後の潔さは好印象でした。
マグナスはタイターニアと他のヒロインを明確に線引きしているのが見て取れました。精神的一穴主義というか、エレンツォを主人公にするとこうなるのかなと。タイターニアは内面描写も多く、もう一人の主人公と呼べる強烈な存在感がありました。一方オルタシアは『オネエサマ』以外に対する割り切りぶりが個人的に苦手でした。「タイターニアがグランベリー以上の暴君になり果ててもついていく」とまで言ったマグナスですらハワードと敵対することが決まった際に辛そうだったり、一騎討ちの局面でも説得から入っていたのと対照的でした。
強いて不満を挙げるなら、ヴァルキリー勢との血縁関係が明示されなかった点。フェイクという前例があっただけに尚更。ミッシングリンクを埋める作品が読んでみたいです。ハワードの子が主人公のマクスウェル家再興話とか。
また長くなってしまいました。毎度のことですがすみません…。
  • 2016-06-29 20:52
  • Ts
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[C273] そうですね

 TS様いらっしゃいませ。

 確かにグランベリーは単なる悪役とは違います。レジスタンスのジューザスとはまったく違いますね。前者は国のためにインフラ設備を急激に発展させようとしたから。そのために一揆が増えてしまうジレンマに悩まされていたのでしょう。

 マグナスは付き合う女性に対して態度を変化させているのは納得です。ムーンたちは楽しそうにしてて、タイアーニアではちょっと真面目かも。オルタシアは性格に難があるから好みが分かれると思う。

 ヴァルキリーの血縁者が明示されませんでしたが、ある程度予測はできると思います。
 フェイクの場合は表向きはサラミス領主はダードリーですが、中身は浮浪者のウッドだった。
 これは隠さなくてはならない事実ですが、公然の秘密になった可能性は高い。
 逆にマグナスは隠さなくてはならないわけではない。だから書かなかったのかも。
 また会いましょう。
  • 2016-06-30 06:07
  • 江保場狂壱
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