Entries

理想のヒモ生活 第一巻感想



 この作品は最初書店で発見しました。もっとも当時は買わなかったけどね。
 小説家になろうというサイトを知らなかったので、興味が沸かなかった。
 今はなろうで読んだから、買ったけどな。

 山井善治郎は異世界カープァ王国に召喚された。
 女王アウラが召喚魔法で、百数年前に逃げた王族の末裔を探していたのである。
 男尊女卑の毛色が強いため、外戚の影響がない者が必要だったのだ。
 半ブラック企業に勤めていた善治郎にとっては渡りに船である。
 あっさり異世界で婿になることを決意したのであった……。

 善治郎は女王アウラの婿となり、後宮に引きこもっている。
 もっともそればかりだと国内の貴族の評判が悪くなるので、ある程度は顔見世してました。
 そのためにマナーを学ぶために家庭教師を雇ったりしています。
 さらに国の文字を学んだりしていますね。すでにヒモ生活は破たんしております。

 私なら何もしないなど到底無理です。いやブラック企業に勤めていれば善治郎と同じ思考になるかもしれない。
 それでも後宮にいる間は善治郎と同じ勉強をしたくなると思いました。
 郷に従えば郷に従えというとおり、異世界での常識を学ぶべきだと思うからです。

 もっともそれ以前に異世界で永住する発想はないと思います。
 気温の高い地域、電気製品のない生活。とてもではないが耐えられる自信はない。
 だからこそ善治郎の気持ちはよくわかりました。
 
 それに短時間で情報を整理するなど私には不可能です。
 すぐにパニックになってしまいます。アドリブに弱い善治郎ですが、それを乗り越える時点で非凡ですね。
 これだけでも善治郎は主人公としての資格アリだと思います。

 あとは王族と貴族の会話はすごく面倒だと思いました。
 言葉一つでも言質を取られ難癖をつけられる世界です。細かいことが苦手な私には耐えられません。
 もっともそれを差し引いても、なるほどと納得できるのは作者の腕のおかげでしょうね。
 激しい動きはないけど、地味にそして綱渡りのようなギリギリ感が面白いです。

 狸と狸の化かしあい。言葉に本心を乗せ、直接的な表現を極力避ける。
 その危ういバランス加減がたまらなく面白いですね。
 戦乱の世は過ぎたが、それ故に貴族たちの利権争いが表面化しております。
 アウラの元婿候補だったプジョル将軍のやり取りがそれだったからです。

 読めばその世界にはまること間違いなしだと思います。
 ただ戦国乱世で群雄割拠を求める人には向かない話だとも思う。
 プジョル将軍は野心家ではあるが、国をめちゃくちゃにしたいわけではないからです。
 地位を求めても、戦争をしたいわけではないからだ。
 あくまで王族と貴族の腹の探り合いを楽しむのが吉ですね。

 あと文庫本でのおまけは侍女三人組の話です。
 問題児三人組と呼ばれるフェー、ドロレス、レテの三人が善治郎の所持する携帯ゲームにはまる話です。
 善治郎は出てきませんが、書置きを通じて侍女と通じ合う話はほっこりしました。
スポンサーサイト
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://kouhoba.blog.fc2.com/tb.php/1376-be5d29d5

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

江保場狂壱(こうほば・くるち)

Author:江保場狂壱(こうほば・くるち)
ようこそいらっしゃいました。
江保場狂壱の面白いと感じたものを紹介しています。
映画や漫画、ゲームなどがありますよ。
まあ一貫してないのが難点だけどね。

カウンターショック

皆様のおかげで元気になれます。来てくれてありがとうございます。

買い物

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR