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ハーレムプレリュード 幸せの価値は本人しかわからないと思う


 今年最初のハーレムシリーズです。
 仙樹歴一〇二〇年、オルシーニ王国でセリューンは出陣する。
 他国で宰相である父親が山賊に殺され、その国と騒動を起こしたしわ寄せをする羽目になったのだ。
 セリューンは傅役であるマダラメの教えを生かし、勝利する。マダラメはその際戦死した。
 その後、セリューンは女性たちの注目の的になる。だがそれはオルシーニ王国に淫らな風を引き起こすのであった。

 この作品でセリューンは幸せ者だと思いました。それは最後に自分を愛する女性たちとハーレムを築いたからです。
 基本的にセリューンはもてる。ちょいと秋波を送れば女はころっと騙され、受け入れるのである。
 セリューンは一二歳の美少年だ。さらに戦略も得意で芸術にも秀でている。もてないはずがない。
 だがそんな女たちは所詮セリューンの本質など見ていない。外側しか見ていないのだ。

 ヒロインのリサイアはセリューンの初めての人だ。ちなみにリサイアも同じである。
 リサイアはセリューンが外面は格好つけているだけで、内面はスケベだと知っている。
 メルディスはセリューンを狙っていた。自身は初めてだから子供なら上に立てると思ったからだ。
 だがセリューンはあらかじめ事情を調べており、からかっていた。
 
 二人はセリューンの中身を知っている数少ない女性たちだ。
 第五章でセリューンはデムルガストと決闘した。その際リサイアとメルディスはセリューンの勝利を確信していた。
 ただの天才ではない。セリューンの性質を知っていたからです。
 もっとも決闘には勝利したが、セリューンは得体のしれない怪物扱いされていた。

 あと宰相ボーネットの娘グラウディアと孫娘のエイドリアンがいます。
 エイドリアンは最初セリューンを誘った。話題の男と寝たかったからだ。
 なぜか母親のグラウディアと一緒に親子丼を楽しむことになった。
 一〇二五年にセリューンが強制的に隠居生活をおくらせられた際、二人はセリューンの元に住むことになる。

 エイドリアンは権威主義の権化で、男をアクセサリーのようにみている女性である。
 その彼女が真っ先に現れたのだ。セリューンの触れ合いはエイドリアンの内面を変えたと思う。
 グラウディアも父親に別れないと勘当だと言われて、あっさりセリューンのところに来た。
 そしてセリューンを毒殺から守るために自ら料理をするのだ。
 宰相の娘が下女のまねを率先したのだ。その覚悟にセリューンも感動してましたね。

 四人はセリューンの外面や権力ではなく、内面に惹かれたのだ。
 最後に五人で楽しむシーンは思わずほっこりしました。あくまで私の中だけですけどね。
 中身を見ない女性と交わしてもむなしいだけだ。セリューンが明るいのは、彼女たちのおかげだと思う。

 あともう一人のヒロイン、マリージェーンのことも語らねばならない。
 彼女はセリューンと契りを交わしたが、一〇二五年に病死してしまった。
 マリージェーンは病弱で、娘のマリーシアを産んでからは国王から相手にされてもらっていない。
 彼女は王妃だ。きちんと養生していれば長生きできたかもしれない。

 だがそれは生きているとは言えない。人形のように扱われているだけだ。周りの自己満足だけで生かされているのです。
 セリューンとの日々は彼女に生きる気力を与えたと思う。女の喜びを味わったからだ。
 マリージェーンは満足して逝った。人目では不幸に見えるが、それは何も知らない第三者の思い込みだ。
 幸せの価値は十人十色。王妃だから不幸と無縁ではない。庶民には理解できない苦しみがあったのです。
 マリーシアから見たら母親の笑顔が多くなったと思っているかもしれませんね。

 正直マリージェーンが他のヒロインたちと楽しめなかったのは残念でした。
 ああ、さらっとラルミーゼルと3Pしてましたけどね。ほんと数行だけです。
 アンジェリーナとフロマージュとのイカセ勝負もさらっと流されましたね。
 今まで二重王国が舞台の作品を読んでいると、にやりとする場面もありました。
 
 女王汚辱を読み返しました。この時点で王妃は死去したけど、詳しい時期は明かされませんでした。
 ボーネットの年齢が六〇歳だった。グラウディアは夫を亡くした未亡人とあったが、こちらでは離婚したことになっている。
 メルディスの年齢が二八歳で、こちらは二十くらいとあった。結構矛盾しています。
 竹内先生は過去の作品を読み返さないのでしょうか。恥ずかしすぎて読み返せないのかもしれない。

 今作でセリューンが好きになりました。きれいな女性とエッチして楽しみたい。そして余計な仕事もしたくない。
 その生活を得るために隠居生活に追い込まれるようにしたから、天才だと思いました。
 そして自分を心底愛してくれる女性たちがいる。これ以上の幸せはないと思います。
 今年最初のハーレムシリーズですが、最高傑作ですね。
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コメント

[C244] 興味深い作品

期待していた以上に面白かったです。マリージェーンの出自の詳細が出なかったのは残念でしたが。作中の記述を総合するとマルガリータの妹ということになるのかな(記憶が確かならあちらは『フェイク』当時20歳だったはず)。

まずマダラメの存在。個人的に男サブとしては歴代でもトレバンに次ぐインパクトがありました。子供がいないとありましたが、仙樹歴1020年当時手元にいなかっただけでラルフィント時代に種を残していた可能性もあり、縁者の登場や彼自身の主役話を見たいと思いました。

セリューンの完璧超人ぶりも予想以上でした。竹内先生がご自身のサイトでおっしゃっていた『少女マンガでもそういないというレベルの完璧超人』は伊達じゃなかった。
ドモスについて分析する場面については実際にはドモスは百日戦争を経てなお健在なわけですが、クラナリアが負けた経緯を知っていたら別の予想をしていたでしょう。

オルシーニが思っていた以上にラルフィントの影響を受けていたのに驚きました。間接的にですが大陸二大英傑の一角を育んだと言えます。キュべレの学校の教師陣にもラルフィントからの亡命者がいたのかも。
ケリュフィスはもったいないことしたなと思います。なまじ国力があった故に更なる発展をという発想が出なかったのかな。

管理人さんが指摘された矛盾点に関して私はレーベルを移して仕切りなおしたハーレムシリーズとしてはこれで行くということだと解釈しました。ドモス系の『ダイナスト』のような設定変更込みのリメイク作の要素もあるのかなと。

最後に長くなってしまいすみませんでした。
  • 2016-03-05 21:13
  • Ts
  • URL
  • 編集

[C245] 面白かったですよね

 TS様いらっしゃいませ。

 マダラメはどっかで種を残した可能性は高いですね。縁者は難しいけど、コロシアムのクレイモアのように主役の話が出てもおかしくないです。

 セリューンのドモスに対する予測は外れてますが、仕方ないです。忍者を使い、きちんと情報を集めていれば違う結果が出たかもしれません。
 さすがのセリューンも国王が隠居して5年後に亡くなるなど予測できなかったし。

 私は矛盾点を指摘したけど、あくまで手持ちに本があったから比べることができた。プレリュードから入った人にとっては問題にならないと思います。
 私もダイナストのような設定変更込みのリメイクが出てほしいですが、難しいですね。
 では。
  • 2016-03-06 18:07
  • 江保場狂壱
  • URL
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